こんにちは!クリスク・タイのパーです!
突然ですが、この2人のインフルエンサーの共通点は何だと思いますか?
この2人、実はなんと実在する人間ではなく、精巧に作られたCGなのです。
2人のように、人間と区別がつかない外見のCGでありながら、インターネット上で人気を博し、影響力を持つ存在を「バーチャルインフルエンサー」と呼びます。
実は今、タイではこの「バーチャルインフルエンサー」を使ったプロモーションが増えています。
ところで、「バーチャル」「CG」「インフルエンサー」と聞くと、VTuber(バーチャルYouTuber)を思い浮かべる方も多いでしょう。VTuberとバーチャルインフルエンサーに違いはあるのでしょうか?
VTuberの見た目は、立体的な3Dもしくはアニメ風(2D)です。
そして、VTuberには、キャラクターと動きを連動させるための「中の人」がいます。
中の人の動きに合わせてキャラクターが動いて喋る様子を見せるため、必然的に動画、特にライブ配信が活動の場になりがちです。そのため、配信プラットフォームに関わらず「VTuber(バーチャルYouTuber)」と呼ばれます。
一方、バーチャルインフルエンサーの場合は、CGの製作者や架空の人格などを作り込むディレクターなどがいても、キャラクターの動きと連動する「中の人」は存在しません。
また、VTuberよりも、実際の人間と区別がつかないほど人間に近い見た目のバーチャルインフルエンサーが多いです。そのため、画像でリアルっぽいライフスタイルを発信出来るInstagramなどのSNSが主戦場です。
※「バーチャルインフルエンサー」と「VTuber」の区別は厳密ではなく、境目が曖昧だという意見も多数存在します
▼従来のVTuberも、インドネシアでは大人気!詳細はこちらの記事でご覧ください。
東南アジアでも人気なVチューバー!インドネシアでのマーケティング活用事例とは
ここまでの説明を読んで、「新しい!」「おもしろそう!」でなく、「バーチャルインフルエンサーの何が良いかわからない」と思った方もいるかも知れません。
実は、プロモーションに採用する側にも視聴者側にも、バーチャルインフルエンサーのメリットはいくつもあります。
バーチャルインフルエンサーは現実の空間に存在しない以上、物理的な制約を受けません。同時に複数のスタジオで撮影が可能ですし、スケジュールを詰め込んでも体力面を心配する必要もありません。
また、移動の金銭・時間コストもかかりません。
バーチャルインフルエンサーがどんなに若くても、どんなに破天荒なキャラクターでも、発言や行動を制御しやすいバーチャルインフルエンサーの炎上リスクは極めて低いです。
そもそも企業相手のやり取りとなるため、投稿してほしいタイミングや商品名・ブランド名の表記まで細かく打ち合わせできるところも魅力ですよね。
インフルエンサーを選ぶ時に、年齢・性別・外見・性格・経歴・ライフスタイルなどが100%理想通りのインフルエンサーを見つけられることがどのくらいあるでしょうか?
無限に作り込めるバーチャルインフルエンサーなら、自社のターゲット層の理想通りのインフルエンサーを用意し、支持を集めることが可能です。
コロナ禍でデジタル化が進む中、バーチャルインフルエンサーを起用することで、「先進的」「時代に合っている」と捉えてもらえる可能性が高まります。
特に新しいもの好きのユーザーや、仮想空間やゲーム内で多くの時間を過ごす層には受け入れられやすいでしょう。
今後メタバースが一般的になると、バーチャル空間と相性の良いバーチャルインフルエンサーはさらに使いやすい存在になると筆者は考えます。
バーチャルインフルエンサーは、視聴者の理想の外見を追求して生み出されることが多いため、たいていは魅力的な外見を備えています。
さらに、バーチャルインフルエンサーはウェイトコントロールに失敗することもなければ、産休や育休、ケガ、病気療養などでの長期休みもありません。一時的に表舞台から遠ざかったとしても、いつでも現役の姿で復活できます。
炎上キャラをおもしろがるファンも一定数いるものの、活動自粛や引退は悲しいことですし、危うい言動を繰り返すインフルエンサーは安心して推せません。
バーチャルインフルエンサーなら、突飛な言動も基本的には計算ずくであり、活動停止に至ることは少ないと言えるでしょう。
バーチャルインフルエンサーは、実際の風景を背景に、実在の芸能人と肩を組んで撮影することがよくあります。一方、部屋でのんびりした姿もよく投稿されます。
そのような投稿に一言「CGです」「バーチャルです」と添えられるだけで、見ている側は驚いたり楽しんだりすることができますね。
人間のインフルエンサーとは異なるメリットが多いバーチャルインフルエンサーですが、実際に受け入れられているのでしょうか?
バーチャルインフルエンサーが最も活躍している国の1つがアメリカです。
The Influencer Marketing Factory LLCが、2022年3月に1,000人以上のアメリカ人を対象としたアンケート調査を実施しました。その結果によると、回答者の58%はバーチャルインフルエンサーのアカウントをフォローしており、35%はバーチャルインフルエンサーが薦める商品を購入した経験があるそうです。
また、アメリカのトップバーチャルインフルエンサーの1人、リル・ミケーラ(Miquela Sousa)の年収が、2021年には1,100万ドルに達したことをタイのwebメディアTheMATTERが報じています。
タイでは2021年に初めての国産バーチャルインフルエンサーが登場して以降、次々とバーチャルインフルエンサーがデビューしています。
中でも大きな実績を残し、タイ国内のインフルエンサー・アワードに選出された3名をピックアップしてご紹介します。
2021年にデビューした、タイ初の国産インフルエンサーです。
新しい国産インフルエンサーが続々と登場していますが、タイのバーチャルインフルエンサーの代表と言えばやはりAilynnでしょう。
タイ大手保険会社Thai Life Insuranceや、資生堂、LANCOMEなどの世界的な有名ブランドにも起用されました。
21歳の女性という設定のもと、いまどきの若者のライフスタイルを体現すべく、おしゃれな恰好でのカフェ巡りや美術館巡りなどをよく投稿しています。
Instagram:https://www.instagram.com/ai_ailynn
Katiはタイのバーチャルインフルエンサーの中でも、ファッションアイコン的な存在です。
タイのファッション媒体であるL’Officiel、Harper’s BAZAAR、SUDSAPDA、KAZZ MAGAZINE、ManGuなどとのコラボレーションが主な活躍の場です。その他、タイのコスメブランド「4U2」や、タイの政府観光庁のPRにも起用されています。
自分固有の美しさを信じるZ世代の若者という設定があり、ファッション雑誌の紙面を意識したクオリティの投稿が多いです。
Instagram:https://www.instagram.com/Katii.katie
Facebook:https://www.facebook.com/KatiiKatieOfficial
かわいくも大人っぽくも演出でき、幅広いユーザーに受け入れられるWunniは、なんと歌もリリースしています。
企業とのコラボ実績が多く、BMW、YAMAHA、Netflixなどの世界的企業から、タイの大手不動産ANANDA、タイ大手保険会社Dhipaya Insuranceなどにまで起用されています。
Instagram:https://www.instagram.com/Callmewunni
Facebook:https://www.facebook.com/callmewunni
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCL0sQ57x46q5Js1pMKsggng
タイのバーチャルインフルエンサーがマーケティングでの有用性が認められ始め、採用にまで至るケースが増えてきています。
一方で課題もあります。シンガポールの調査会社Milieu Insightは、実際の人間のインフルエンサーよりもバーチャルインフルエンサーの方が信用できると回答したタイ人は9%しかいないという結果を発表しました。
しかし、バーチャルインフルエンサー先進国のアメリカの例を見ると、タイに限らず、世界中でまだ成長の余地は充分にありそうです。バーチャルインフルエンサーの活用を、将来的なプロモーションの選択肢として頭に置いておいても損ではありません。
クリスクは人間とバーチャルとを問わず、タイにおける最適なインフルエンサーやマーケティングをご提案します。ぜひご相談ください!
参考)
Virtual Influencers Survey + INFOGRAPHIC – Influencer Marketing Factory
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Thailand Influencer Awards
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(執筆:Panida Rugsaj 編集:クリスク海外事業部)