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ニューノーマルに突入したベトナム eコマースやキャッシュレスの増加が継続

コロナ禍の影響により世界中でeコマースの利用が急増。アフターコロナ・ニューノーマルにおいて、eコマースやキャッシュレスサービスの拡大はさらに加速していくと考えられています。今回は、既にニューノーマルに突入したベトナムで加速するeコマースとキャッシュレスの利用状況を紹介します。

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ニューノーマルに突入したベトナム eコマースやキャッシュレスの増加が継続 - クリスク
5:44

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、全世界でeコマースの利用が急増しており、ベトナムも例外ではありません。


この記事で紹介した通り、ベトナムはすでに新型コロナウイルスの感染者数が落ち着いており、経済活動と国民の生活がほぼ完全に復活しています。

そんな現在でもeコマースは成長し続けており、6月の時点でベトナムのトップ4のECサイトへのアクセスは、前年同月比で150%も増加しています。(ベトナムeコマース協会調べ)

コロナ禍でeコマース需要が増加したジャンルは食品

ベトナムの主要なオンラインショッピングプラットフォーム・Shopeeの統計によれば、コロナ禍後のニューノーマル期間にも買い物客が増加。特に毎月定期的に食品を購入するユーザー数が3.5倍に増加したそうです。

また、オンライン食料品会社の「Bach Hoa Xanh」のWebサイトへのアクセスも、前四半期に比べて49%増加したと言います。

引用元: Bach Hoa Xanh  WEBサイト

一方、外出を避けがちになった人々の生鮮食品需要を満たすため、大手のECサイトだけではなく、スーパーやコンビニ、銀行も、アプリやネット上で買い物ができるサービスを提供開始しました。

これらの非接触型販売経由の売上は急増し、以前と比べ10倍もの成長を記録した小売業者もあるようです。

今後も利用するというユーザー多し

ベトナム高品質商品企業協会が行った「ニューノーマルにおける消費者の購入行動」に関する調査では、コロナ禍にオンラインショッピングをした人の98%が、今後もオンラインで購入を続けると回答しました。

調査会社・Nielsenベトナムの調査でも、64%の回答者がロックダウン中に人気のあったオンライン食品配達サービスを、これからも引き続き使用すると回答しました。

つまり、外食を控えて自炊をしたりデリバリーフードを頼んだりする人の割合が、引き続き高い状態でキープされていくことが予想されます。

こういった状況を受けてか、ベトナム電子商取引協会は、2020年におけるベトナムのEC市場の規模は2019年に比べて30%増加し、150億USDを突破すると予測しました。

参考)
https://congthuong.vn/mua-sam-online-tiep-tuc-len-ngoi-hau-dich-covid-19-138637.html
https://www.viet-jo.com/news/economy/200629163406.html

コロナ禍でキャッシュレス決済も急速に増加

ベトナムのeコマース市場の拡大に伴い、eコマースに付随するキャッシュレス決済も急速に成⻑しています。

ベトナムでは新型コロナウイルスの感染が広がった2月~4月にかけて、ベトナム国家銀行の金融システム経由行われたキャッシュレス取引の合計数は、2019年の同時期と比較して76%以上も成長しました。

また、ライドシェアアプリ・Grabベトナムに関連付けられている電子ウォレットMocaの統計によると、Grabが提供しているサービス取引のうちコロナ流行期におけるモバイル決済は43%を占めたと言います。

引用元: Infographic VN

特に、2020年は新型コロナウイルスの影響にもかかわらず、2020年の最初の4ヶ月でモバイル支払いの決済数は昨対比189%、商品単価も166.1%上昇したとのことです。

参考)http://thitruongtaichinhtiente.vn/4-thang-nam-2020-thanh-toan-qua-dien-thoai-tang-189-ve-so-luong-so-voi-nam-2019-27950.html

eコマース同様、ニューノーマルでも増加は止まらず

社会的距離を保つ措置などが解除され、通常生活を取り戻した5・6月でも、ペイソリューション社(VNPAY)のQRコード決済は、依然として1か月あたり150%増加を続けました。また、国内決済カードの統一ブランド「NAPAS」では、2020年の上半期と昨対比で、キャッシュレス取引量は138%、合計金額は140.5%増加しました。

参考)https://tuoitre.vn/giao-dich-khong-tien-mat-tang-an-tuong-20200701102246199.htm

また、2020年5月にVisaベトナムが発表したデータによると、クレジットカード・Visaデビットカードを使用しているベトナム消費者の合計取引額は、昨対比39%増で、合計取引量も54%増加したことが分かりました。

コンタクトレス決済が注目

決済方法において、最も人気があるのはコンタクトレス決済(非接触型支払い)です。
衛生面に配慮する人たちにとって、カード、電話、またはウェアラブルデバイスをPOSにタッチするだけで支払いができるのは便利かつ安心だからです。
キャッシュレス・コンタクトレス決済は、今後も不可欠の支払い方法になっていくと言えるでしょう。

まとめ

近年、ベトナムのeコマースは順調にユーザーを増やしてきました。そのような中、今回起きた新型コロナウイルスの影響により、これまでネット通販を利用していなかった人たちもeコマースを利用するようになりました。

また、ベトナム政府はキャッシュレス決済を奨励しており、2025年までに国内の現金取引比率を10%未満に減らし、eコマースの非現金支払いは50%に達すことを目標に掲げています。今回の新型コロナウィルスの影響により、その目標に大きく近づいたと言えるでしょう。

ベトナムにおけるeコマースとキャッシュレス決済は、今後も取引される量や金額が増えていくと予想されています。

(編集:きたざわあいこ)

※本文内で引用されている資料・データ、登場する人物の所属名・役職名などは掲載当時のものです。

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この記事を書いたのは

東南アジア・東アジアのマーケティングに携わり12年!
タイから始まりベトナム・マレーシア・インドネシアにもオフィスを構え、現地メンバーと日本のディレクターチームとで東南アジア・東アジアでの集客・プロモーションを支援しています。

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