皆さん、こんにちは!
ベトナムスタッフのリエンです。
皆さんは2018年もあと3分の1ですが、どう過ごしてきましたか? 私は、2018年下半期に入り、意外な出来事がありました。一番印象に残っているのは日本出張です。
7月下旬に2週間ほど日本へ出張に行くことになったのですが、意外なことというのは、出張に行く2週間前に朝日放送のスタッフから突然連絡がきて、「日本に行って『Người Kết Nối』というベトナムで放送される番組に出演して欲しい」と依頼されたのです。凄く衝撃を受けました。
ベトナムHTV ウェブサイトより引用
引用元:http://www.htv.com.vn/
個人的にも仕事でもテレビ局との繋がりがないはずなのに、なぜ私が選ばれるのかと、最初は半信半疑でした。
調べてみると、この番組は日本の朝日放送とベトナムの制作会社MCVが共同で制作しており、2016年からベトナムのHTV7チャンネルで毎週の木曜日に放送されていることが分かりました。
この番組の特徴は、日本で生活している在日ベトナム人の元にベトナムのタレントがやってくる点です。意外なテレビ出演依頼でしたが、私はすぐに同意しました。
当日の収録の様子
この番組のMCは『Hoang Rapper』という1984年にホーチミン市で生まれたベトナムの歌手・ラッパーです。彼は2015年からバラエティ番組のMCとしても活躍していますので頻繁にテレビで見かけるようになりました。
収録1日目は、番組のMCさんと一緒に東京に遊びに行き、自分が日本にいた時に体験できなかったことを行いました。
例えば、漫画作品が十万冊と超大量の品揃えで、なおかつ探しやすい棚と広い通路が自慢できる渋谷のまんだらけに行き、MCさんに日本の若者文化の一面を紹介しました。
次に『絵本の国のアリス』という不思議の国のアリスがテーマのファンタジックな空間が楽しめるアリスレストランで食事しました。
このレストランの素敵なコンセプトはもちろん、アリスの服を着ていた可愛いスタッフさんが、レストランの紹介だけではなく、注文した食べ物の名前の意味までも熱心に説明してくれたことにびっくりしました。
日本に住んでいた時、色々な面白い体験がありましたが、これほど良いサービスを提供するレストランは初めて知りました。
『絵本の国のアリス』でのロケ
2日目の収録では、この番組のおかげで友達と7年ぶりに再会することができました。
日本への留学から帰国した後、出張のために東京にくる機会もありましたが、仕事で忙しくて東大で出会った友達に全く会えていなかったのです。
今回、一番感謝している日本人の親友の女の子をびっくりさせるため、日本に来る前からビデオレターを撮影したり、ベトナム文化・歴史に関する面白い本を準備したり手作りカードを作ったりしておきました。
しかし、サプライズは私にも用意されていました。
やっと彼女に再会し、MCさんと3人で明治神宮の前で記念写真を取ろうとした時、見覚えのある西洋人の男性が現れて写真を撮ってくれたのですが、よく見るとその人は日本の授業で隣に座っていたイタリア人のクラスメートに他ならなかったのです!
番組のスタッフの方々は、私をびっくりさせるために彼に来てもらったのだとか。
日本の猛暑の中で来てくれた友達と、とてもお世話になった番組のスタッフの方々に対する感謝の気持ちは言葉には言い表せません。短い期間だったですが、私の人生でこれほど素敵なサプライズはないでしょう。
なお、番組は残念ながら日本では放送はされないようです。しかし、番組自体はYouTubeにもアップロードされているので、ぜひどんな雰囲気か見てみてください。
リンク:Youtubeにアップされている『Người Kết Nối』の番組一覧
新幹線から眺めた綺麗な夕焼けの空
ロケが終わってすぐに、北陸・東北旅行にでかけました。新潟・山形・福島を3日間で回ったのです。
新潟県には、在日のベトナム人のインフルエンサーと会う目的で向かいましたが、これは次回の記事で詳しく紹介したいと思います。
山形県は新庄市という場所に行ったのですが、これは新庄市が大好きな漫画家の出身地であり、漫画博物館があるからです。
ただ、新幹線での乗り換えを間違ったり乗り遅れたりするハプニングによって、本来なら新潟駅から4時間未満で着くはずの新潟県のホテルに到着した時には、もう夜になってしまいました。
長時間の移動に少し疲れましたが、隣に座っていたスペイン人の親切な男性も同じミスをしていて、彼に話しかけられて日本のことについての相談ができて楽しかったです。
新庄氏のホテルの窓から見える田んぼ
東京や新潟の大きな都市と違って、ホテルルームの窓から田んぼが見える新庄市は、意外と涼しくてさすが平穏な雪国だと感じました。
ホテルの宿泊客のほとんどはお年寄りのカップルで、自分と同じ年齢の人は1人もいませんでした。
新潟のホテルでチェックインしようと思ったら、外国人らしい人たちが長い列を作っていました。しかし山形県新庄市のホテルにはほとんど日本人しか泊まらないそうです。
最後は福島県にいきました。福島県に行きたかった理由は、どうしても福島の朝ラーメン文化を体験したかったからです。
しかし、10時になったのにほとんどのお店がまだ開いていないし、歩く人や車も結構少なかったです。そのせいで朝ラーメンを食べようとしても昼ラーメンしか食べられませんでした。
店員に一番人気で高いラーメンをおすすめしてもらいましたが、他の場所で食べたラーメンに比べてどこが違うか全然わからなくて、結構普通のラーメンでした。
美味しいラーメンを食べるために福島へ行きましたが、今回の旅行で一番美味しかったのは新潟県で食べた「かけ中華」という料理でした。
知っていますか? クリスクスタッフに聞いたら、みんなも「かけ中華」という料理は初耳なようでした。
新潟県のかけ中華は美味しすぎて初めて2杯が食べられましたが、福島のラーメン自体は期待したほどの美味しさではありませんでした。
「かけ中華」は見た目が結構普通ですが、意外と美味しい!
新潟県と福島県の食事したお店では欧米のヒット曲が流れていて、食べながら好きな曲を楽しめました。そして福島のラーメン屋では、髪が長いお客さんにヘアゴムを無料で提供していたのが、とても思いやりのある優しいお店だと感じました。
優しすぎる福島のラーメン屋!
福島にどうしても行きたかったもう1つの大事な理由は、震災後の地元の人たちの同盟になって福島を応援したかったからです。
福島は確かに復興が進んでいないところがあるのでしょうけど、大部分の外国人の想像とは違って、安全な場所で地元の人は普通の生活を送っているという事実を広めたいです。
観覧版にタイ語を発見!
今回の出張の目的は、クリスクが開催したセミナーでベトナムについて発表する事でした。
このセミナーでは、クリスクベトナムのサービス紹介や、私の漫画を読む趣味をどのように翻訳の仕事で活用しているかなどの、個人的な話しも詳しく説明させて頂きました。
久しく日本語で発表していなかった私は、日本スタッフの皆さんに内容だけではなく、注意すべき日本語の単語についても多く指摘して頂き、セミナーも順調に行うことができました。
懇親会では、ベトナムにすでに進出している日系企業やベトナム進出予定のある企業で働いている方々と交流し、多くの情報を提供することができたのではないでしょうか。
ベトナムのことわざにも、「百聞は一見にしかず(trăm nghe không bằng một thấy)」という誰でも知っている言葉があります。日本で住んでいた経験がある私も、今回の出張で仕事に役に立つ貴重な知識を得られ、日本の新しい面を初めて発見し、とても勉強になりました。
ですから、偏見や嫌なイメージを抱く話題でも、現地に実際に行って、自分が感じたメッセージを広げていけたら、という思いが強まった日本出張となりました。