こんにちは!
クリスク・ベトナムのリエンです。
最近、私のまわりの人が海外旅行を自慢するFacebook投稿をよく見かけますが、Outbox Consultingのデータによると、2018年のベトナム人海外旅行者数は860万人となり、2012年の420万人から約2倍に増えたそうです。
同サイトの調査では、ベトナム人は国内旅行の場合は家族との個人手配で行き、海外(特に欧米)旅行の場合は友達とのパッケージツアーを予約する傾向があるといいます。しかし、20~30代の若者たちの間では個人旅行が最も人気なのだとか。
個人旅行者の増加は、SNSの普及により旅行情報収集が簡単になったこと、新規就航や増便による格安航空会社が発展したおかげで、移動手段の予約が誰でも行えるようになったからでしょう。
同サイトの調査によると、回答者のうち81,6%が、ここ1年間でタイ、シンガポール、マレーシア、韓国、中国、日本へ行く予定が実際にある、もしくは行ったと回答しました。
中でも、ベトナム人が最も訪問した旅行先のランキングで見ると、1位はタイ、2位が韓国。そして3位が日本、4位シンガポール、5位中国続きました。全てアジアの国ですね。
では、なぜベトナム人にとってタイ・韓国・日本が人気なのでしょうか?
タイが旅行先として理由の理由は、個人的な実感と調査した結果によると、以下が挙げられるでしょう。
Ed Sheeranのコンサートに参加したYoutuberの動画
以上の写真は韓国ビザ申請のために集まっている人たちです。この写真を見れば、韓国旅行がベトナムでどれほど人気があるか分かりますよね?
2018年12月、ベトナム人の韓国への渡航について、ビザや収入証明が発行して5年間は免除になるという新政策ができました。そこから韓国ビザの申請者が跳ね上がっています。
ビザの手間緩和に加えて大きな影響を与えたのが、ベトナムサッカー代表を指導している韓国人の朴恒緒(パク・ハンソ)監督です。サッカー人気の高いベトナムで彼は韓流アイドルより人気が高く、彼の影響で韓国はベトナム人がよく訪問する国になったと言ってもいいでしょう。
ベトナムから韓国には2万円くらいの格安航空券で行くことができます。これは、ベトナムからタイに行くよりも少しだけ高いくらいなので、多くの人が行くことが可能なのです。Youtubeでは韓国への個人旅行動画のビュー回数も圧倒的に多いです。
韓国旅行するベトナム人が行きたいスポットとやりたいアクティビティのTOP3をご紹介いたします。
①景福宮で韓服(ハンボッ)試着
②Nソウルタワー の愛の南京錠
③ナミ島
タイは格安かつ簡単に訪問できるため、ベトナム人にとってはあまり自慢できる旅ではありません。
しかし、タイと違って日本はいつでも行ける国ではないため、憧れの詰まった旅行先として扱われています。
では韓国と比べるとどうでしょう?
韓国に行くのも日本に行くのもベトナムからの距離や時間は大きく変わりません。しかし、ベトナムにおける海外旅行展示会で「韓国はキレイで足を運んだことがあるが、やっぱり日本に行かないと満足できない!」という声を何度も耳にしました。
実際、2019年3月にQ&Meが1000人のベトナム人(18歳以上)に対して行った調査結果 によると、日本はベトナム人の一番行きたい国だと選ばれました。
2019年9月時点では、9ヶ月間で韓国を訪れたベトナム人は415,000人に対して日本を訪れたベトナ人ムは376,000人。
日本政府観光局(JNTO)が発表したデータによると、ベトナムは2012年1月から7年9か月連続で各月の訪日者数最高値を更新しています。
では、ベトナム人から見る韓国と日本の違いとその魅力はなんでしょうか? 以下、表で比較してみました。
以下、表で比較してみました。
各項目について少し解説します。
まず、ベトナム人のビザ申請条件はほぼ日本と韓国は同じですが、在日ベトナム人の増加に伴う様々な事情に伴い、最近厳しくなってしまいました。
そして、ベトナム人から見ると韓国はベトナム語対応のお店やベトナム語のパンフレットが多いため、韓国語がわからなくても旅行を楽しめます。
しかし、日本の場合はベトナム語ができる人や店員はほとんどいないし「英語が通じない」というコミュニケーション難があるため日本へ旅行する自信がないという人も少なくありません。
◎そのほかの「日本旅行で困る」とよく言われること
このようにベトナム人が日本へ行くためにはたくさんの困る点がありますが、ベトナム人の日本旅行市場は多くの期待が寄せられています。
今年の10月末にベトナム人に向けのガイドブック「Japan Guide」が初めて発行され、オンライン購入できるようになりました。
ベトナム人観光客に馴染みの東京・京都・大阪のゴールデンルートだけではなく、手つかずの自然の美しさに圧倒されるスポットもたくさん掲載されているようです。
ベトナム人のSNS利用時間は1日2.5時間で、SNSが最も多くの旅行情報収集手段になっています。中でもFacebookが最も有力な情報源として利用されています。
最後に、そんなベトナム人のSNS投稿でよく見かける、日本の人気スポットを紹介いたします。
日本はこの10年間でベトナム人にとって大人気な旅行先になってきており、訪日ベトナム市場は多くの期待が寄せられています。現在は、東京、大阪といった王道ルート以外にも、茨城、栃木など、もっと遠い都道府県の観光地も注目されてきています。これは、SNS上の口コミやインフルエンサーのタイアップ企画などが大きく貢献した結果だと考えられます。
まだ広く知られていない地方の観光地でも、適切なPR方法を活用すれば、たくさんの訪日ベトナム人を呼び込むチャンスは少なくありません。
(編集:きたざわあいこ)