こんにちは! そして2019年あけましておめでとうございます!
クリスク タイのパーです。
最近、アプリやインターネット上で決済することが増えてきていませんか?
私や周囲の人が現金で支払いする機会が圧倒的に少なくなってることに気づき、「これはまさにキャッシュレス社会だ!」と友達同士で言い合っていますが、実際のタイ社会はどうなのでしょうか?
今回は、タイのキャッシュレス状況を調査してみました。
今のタイの決済状況
タイ中央銀行によれば、2018年の第一四半期には電子マネーの口座が6100万件あるそうです。これは2017年と比較すると48.7%ほど成長しています。
この他にも、2~3年前からタイでは紙幣での決済が少々減ってきており、タイ人が少しずつデジタル決済を受け入れていることが分かります。
参考元)
https://www.bot.or.th/Thai/Statistics/PaymentSystems/Documents/Q1_2561.pdf
タイでキャッシュレスが普及する要素は?
一番大きな要因は、やはり世界的な傾向と同じく、インターネットやスマートフォンが広く普及したことが言えるでしょう。
特にタイ人はSNSをとても好むため、Facebook、Twitter、Instagram、YouTube、ネットの掲示板、スマホのゲームなどをよく利用しています。これにより、スマートフォン上のアプリや電子マネーでの決済を、受け入れやすくなったようです。
もう一つの要因は、2016年の1月にタイ政府から出されたキャッシュレス化の方針と支援だと考えられます。
タイの政府が企画し、インターネットバンキングとモバイルバンキングかを利用した電子決済システム・サービスを開始したのです。
開始から一年後、タイの三大銀行(BBL、SCB、KBANK)から革命的な方針が続いて発表されました。それは、他銀行への電子決済の振込み手数料を無料にするという発表でした。
参考元)
https://voicetv.co.th/read/BkIJDmKcf
タイでの電子決済サービス
電子決済が普及しつつあるタイ社会で、この数年に渡りいくつかの電子決済サービスが増えてきています。タイ人、特に若者たちの中で人気なサービスを紹介したいと思います。
■PromptPay
引用元)https://www.bangkokbank.com/en/Personal/Digital-Banking/PromptPay
PromptPay(プロム・ペイ)は、政府によりローンチされた電子決済サービスです。このサービスの第一の強みは、銀行に登録さえすれば、身分証明書の番号(マイナンバーのようなもの)か携帯番号のどちらかを入力するだけで電子決済が出来ることです。
更には、個人の送金サービスだけではなく、銀行経由の定期的な送金サービス、例えば、給料や、還付金などにも対応しています。
また、個人間の送金では5,000バーツ(約17,000円)以下であれば手数料がかからないのも、魅力の一つです。
PromptPayには2018年8月の時点で、4,450万件以上の電話番号が登録されています。成長率は月6%ですが、個人送金だけを見ると、月34.9%と驚くべき成長率となっています。
参考元)
https://www.pier.or.th/?abridged=เข้าใจพร้อมเพย์บริกา
■TrueMoney Wallet
引用元)https://www.truemoney.com/
TrueMoney Walletはオンラインゲームを課金するための電子マネーから発展してきました。現在ではデジタルの世界だけではなく、リアルなお店でも使用することが可能です。
TrueMoney Walletのメインサービスは3つ。
- 使用者にとって一番人気な、クレジット代わりのデジタル決済サービス
- デジタルウォレットとして、バーコードやQRコードなどでの決済サービス
- アプリ同士での送金サービスと、銀行口座への振込みサービス
銀行系ではないデジタル決済サービスでは、TrueMoney Walletが1位をキープしており、2018年9月には、タイでは700万人の利用者がいます。
参考元)
https://brandinside.asia/truemoney-user-7-millions-in-thailand/
■Rabbit Line Pay
引用元)https://line.me/th/pay/howto
最後に紹介したいのは、最近デジタル決済のフィールドに参入した新しいプレイヤーです。Rabbitカードは元々バンコク内で電車に乗るためのカードとして発行されました。そのカードにチャージすることで、他のお店でタッチ決済が可能となり、ユーザーが拡大。
現在ではタイ人の中で一番人気なコミュニケーションアプリ『LINE』と組んで、電子ウォレットとして、オンライン・オフライン両方のデジタル決済サービスを提供するようになりました。
Rabbit Line Payの強みは、キャンペーンに参加しているお店であれば、ポイント獲得やディスカウントが可能なことです。そして、もうひとつの長所は、口座番号が不要で、アプリでお金の請求や支払いが出来ることでしょう。
まとめ
タイのキャッシュレス社会に対する姿勢は東南アジアの他国に似ている状態で、キャッシュレス社会や電子決済に対する不安をまだ抱えています。
しかし、サービス提供側が競い合いながら、システムの発展と信頼性が少しずつ成長していくことは明らかですので、これからますますユーザー数は増加していくでしょう。
(編集:きたざわあいこ)