こんにちは、クリスク ・タイのパーです!
みなさんはTikTokのことをどれくらいご存知でしょうか?
日本ではTikTokがダンスのアプリとしてよく知られていると思いますが、タイではダンス以外にも幅広く使われています。例えば、ただの日常生活のVlog、作ってみた・やってみた、一人芝居、ハウツー、教育など、色々なコンテンツがあります。
そんな豊かな使用方法を活かして、コロナ禍の中のTikTokは立派なマーケッティングの新しい道具としてマーケッターに愛用されるようになりました。
今回は、タイでブランドがどのようにTikTokマーケティングを行っているか、使用方法を紹介します!
タイのTikTok利用状況
ご存知のとおりTikTokとは、ユーザーによる15秒〜3分の短い動画の作成・共有サービスを提供しているアプリです。アプリ内にはたくさんの動画加工機能や特殊効果が実装されています。
タイでは、TikTokは若い子がよく利用しているイメージで一般に普及していませんでした。しかし、コロナが流行し始めてから、もう少し上の世代にも人気を得て、全国的なトレンドにまで人気が上昇。タイの利用者数は約1,850万まで急増しました。
- 男女比率:男性25%:女性75%
- 主なユーザー:バンコクと大きな県の在住者
- 年齢層:45%のユーザーは16〜24歳(学生と社会人になって間もないの若者)
- 人気カテゴリー:タレント・コメディ・グルメ&旅行・ダンス・ビュティ&ファッション
参考)https://www.facebook.com/pricezainsights/posts/2991781190929726
参考)สถิติที่น่าสนใจของ TikTok ในปี 2020 – UNICORN HOUSE”
TikTokがタイで人気が爆発した理由
タイで若い世代以外に普及してなかったTikTokが人気が出た理由をまとめてみました!
外出自粛による退屈
バンコクでは2020年3月に外出禁止令が発表されました。
そのため、暇を持て余し、ストレスがたまった人たちが、その退屈をしのぐ目的でコンテンツを制作し、ストレス発散ツールとして使われました。
有名な女優が利用した
タイの人気俳優たちも外出自粛中にTikTokに動画を投稿し、国民的な話題になりました。
これがきっかけになり、TikTokに興味を持ち、心を開いたユーザーも多いです。
短尺動画の人気がタイ人の中でも上昇
現在、短尺動画に反応するユーザー数が日々増加しています。これからのマーケティングのポイントになると期待されています。ユーザーは3分以内の動画ならばスキップせず視聴し続ける傾向があります。
低コストで制作のクオリティは求められない
TikTok使用者は高クオリティ動画を全く期待していません。
作り込まずに、ただ加工機能と手元に持っているものを活用するだけで十分という要素はユーザーにとって投稿がしやすくなるようです。
TikTokでマーケティングで気をつけたいポイント!
ビジネスのターゲットがTikTokにたくさん集まっているなら、マーケティング施策を行わない選択はありません!
しかし、そこには気をつけたいポイントもあります。
TikTokのインフルエンサーを使用
ブランドから発信されるより、消費者からのレビューとおすすめが一番信用できます。
インフルエンサーのPRはオンライン広告では欠かせない方法です。ビジネスのターゲットにメッセージを届けられるTikTok上のインフルエンサーを探してアサインすることがマストです。
コストより創造力で勝負
ブランドから発信されるメディアはきちんとした公式感があるべきと思う人もいますが、TikTokでバズる動画は作り込んだものよりも、面白い内容や、もの作り・ファッションのアイディアなどの内容の方がいいねとビュー数を獲得出来ます。
気軽に見られることがポイント
ブランドはターゲットとコミュニケーションをしたくてTikTokマーケティングやるでしょう。しかし、ユーザーにとってはエンタテインメントが目的。ですので、ユーザーが楽しくブランドのコンテンツを見てくることを意識して動画を作ることがとても大事です。
チャレンジのキャンペーンに参加してもらう
もしターゲットが面白いことが好きで、活動力のある若者なら、普及率の高い参加キャンペーンをやってみてはいかがでしょうか。
TikTokの「チャレンジ・ハッシュタグ」という、ブランドがキャンペーン企画を開いて参加者にハッシュタグを付けて、動画作成・投稿してもらうキャンペーン広告がおすすめです。
「効果機能」を活用
TikTokでは実装されているボイス加工機能、特殊効果機能(フィルター 、AR環境、背景など)、音楽を活用して動画を作りますが、この機能をブランド側追加することも可能です。
特殊効果機能をTikTokアプリに追加して、ユーザーに使用してもらうことで、ブランドのPR活動につながります。
タグを付けること
大海原であるコンテンツ群の中で、どうやってターゲットグループにブランドを見つけてもらえるでしょう?
そのため、ターゲットグループがよく利用するタグを勉強して、適切なタグを付けてコンテンツを発信しましょう。
タイでのTikTokマーケティング事例
ここまで読んで、TikTokでのビジネスマーケティング活動をどんな風に行ったらいいのか、イメージ出来たでしょうか?
もしまだイメージが固まらない方は、ぜひ事例を参考にしてくださいね!
Shopeeの事例
有名なEコマースアプリのShopeeは、TikTokにタイ公式アカウントがあります。
コンテンツはTikTokの習慣に従って、TikTokのトレンドに乗るコンテンツが多く、フォロワーも1.2Mほど獲得しています。
一部のコンテンツにはShopeeで売られた商品の短尺ライブコマースのようなレビューがあります。若者層の多いShopeeのユーザーに、ブランドに馴染んでもらい商品を紹介することに成功しています。
Coffee Beans by Daoの事例
タイの有名なカフェは、お店のメニュー作りの短尺動画のコンテンツで、美味しそうな料理を見せたり、メニューのインスピレーションを語ったりしています。
このコンテンツを見るとお店のデザートを食べたくて仕方なくなります。
DIAMOND GRAINSの事例
タイで一番売れているグラノーラと健康食品のブランドの、若くてカリスマ性あるカップル社長達のパーソナルアカウントが人気で、フォロワーはなんと1.2Mもいます。
コンテンツのジャンルは、社長本人の日常生活や趣味についての話が多く、新しい商品についてのアップデートは少数です。強引な売り込みはしなくても、ユーザーと社長がコミュニケーションすることでブランドに親しい気持ちが生まれます。
The Con-HeartistのOST.チャレンジ
タイのラブコメ映画「The Con-Heartist」をプロモートするキャンペーンが行われました。
タイで大人気なK-POPグループ「GOT7」のタイ人メンバー「BAMBAM」。
彼が歌うOST(Original Sound Track)を使って、ダンス大好きのTikTokユーザーに参加してもらうキャンペーンを行いました。
Xiaomi Thailandの事例
中国の総合家電メーカーXiaomi(シャオミ)の公式アカウントでは、TikTok内のコンテンツはTikTokユーザーの好みに応えて、Xiaomi商品の機能を使って、簡単で短いハウツー動画を発信しています。
ミス・ユニバース・タイランド2020年
ミス・ユニバース・タイランド2020年は、特殊効果でゲームをやる企画を実施しました。
この特殊効果はランダムでミスコンテストの質問が出されるというもの。
参加者は質問に答えるだけの簡単なキャンペーンで、ミスコンをロールプレイする人もいて、面白い企画となりました。
太田胃散
太田胃散のマスコットである「太田胃にゃん」の日本アカウントです。
太田胃にゃんの可愛らしいダンスがよくTikTokで披露されています。そのダンス動画は現在、太田胃にゃんのFacebookのタイページでも使われ、タイ人のFacebookページのファンをTikTokに誘導する手段となっています。
まとめ
短尺動画の人気とコロナ禍による退屈が、タイでのTikTok普及のきっかけとなり、国民的に使われるようになりました。
タイではエンターテインメント目的として利用されており、ダンスだけではなく、幅広いコンテンツが投稿されています。
人気が爆発したTikTokは、これから使用率が伸びて重要なSNSマーケティング方法として注目されると考えられます。TikTokにターゲットグループがいるならば、TikTokで行うマーケティングのポイントを意識しながらやるといいでしょう。
また、クリクス・タイではTikTok上のマーケティングサービスの相談も徐々に増加しています。もしご興味があればぜひ声をかけて下さいね!