こんにちは。クリスクタイの金城です。
前回「無視できない第3の性。タイではLGBTのSNSユーザーが340万人超で日本の9倍!?」という記事を書かせて頂きました。ですが実はコレ、今回のテーマである「タイのソーシャルメディアユーザー属性は?」という内容を紹介しようとしていたんですよね。
ですが、途中でこのデータの「トランジェンダーのユーザーは全体の1.8%」という部分がどうしても気になってしまい、タイのLGBTユーザーについて分析してしまいました。
というわけで今回は、当初の目的通り、前回と同じタイの調査記事から最新のユーザー属性に関するデータをピックアップして、タイのマーケティング状況を解説していきます。
※データは全て2015年のもの
世代別
Baby boomers(ベビーブーム世代) = 1945~64 年ごろの生まれ
Generation X(X 世代) = 1965~80 年ごろの生まれ
Generation Y(Y 世代) = 1981~2000 年ごろの生まれ
Generation Z(Z 世代) = 2001 年以降の生まれ
15歳以下が2.9%、16歳〜34歳が64.4%、35歳〜50歳が26.2%と、他の国と同様に若者層の利用が圧倒的である事が分かります。
しかし、51歳以上の世代に関しても6.5%と高く、3,800万のソーシャルメディアユーザーの内250万人程が利用しているというのは、少し意外なデータです。
職業別
学生31.3%というのは納得ですが、公務員が35.9%とは驚きです。日本では公務員の方はあまりFacebookなどオープンなものは使わないイメージがありますが、文化の違いでしょうか。公務員の割合なども関係しているのかもしれません。
※図録 公務員数の国際比較では、2013年時点で日本の公務員割合は18.2%に対し、タイは24.0%というデータがあります。
家族状況別
独身が全体の70%以上と非常に高い割合です。
実は、ASEAN(東南アジア諸国連合)で第2位の経済大国のタイでは、経済大国の宿命ともいえる少子高齢化が急ピッチで進んでおり、深刻な問題になっています。
タイの出生率は2012年を境に日本よりも低くなり、現在は1.39%程。そしてバンコクに限っては0.8%ともいわれており、平均年齢も他の東南アジア諸国よりはるかに高い34歳(ASEAN域内で2番目、トップはシンガポール)となっています。
(引用 : 世界経済のネタ帳)
歴史的背景はありますが、前回のベトナム記事で紹介した「ベトナムの平均年齢=26歳」と比べると、タイがかなり高い事がわかります。
こちらに関しては特に他の東南アジアとは違うユーザー層だといえますね。
エリア別
バンコクのユーザーが全体の過半数を占める状況にあります。
都市別のSNSアクティブユーザー数ではバンコクは世界一であり、バンコクの人口に対しての利用率に関しては100%を超える状況でもあります。
バンコク内をターゲットとしたプロモーションを行う際には、ほぼ100%リーチできる状況にあるので、SNSでの施策は必須になりますし、イベントなどのオフライン側でのプロモーションに関しても、どうソーシャルメディア側で参加してもらえるか、話題にしてもらえるかということが重要なテーマになります。
われわれもそうですが、プロモーションを企画する側は、ここをいかに上手く仕組めるかがプロジェクト成功のキモとなってきます。
最後に
今回はタイのソーシャルメディアユーザーの属性に関するデータについて解説してみました。
次回はユーザーの利用シーンについて紹介していきますのでお楽しみに!
※今回紹介した画像データは全て https://www.etda.or.th/documents-for-download.html より引用しています