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今こそタイの越境ECを始めよう! 開始前に確認したい注意点をまとめました

東南アジアの中でEコマースが最も盛んな国であるタイでのオンラインビジネスに注目している日系企業が増加しています。しかし、固有の言語や消費者マインド、法制度、商習慣など日系企業にとってはいくつものハードルがあります。今回は、タイでの越境ECを行うための注意点を紹介します。

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今こそタイの越境ECを始めよう! 開始前に確認したい注意点をまとめました - クリスク
9:30

こんにちは、クリスク・タイのパーです。

インターネットやスマホ、電子決済が普及したことで、タイのEコマース市場の成長率はここ数年で大幅に拡大しました。

いまやEコマースを利用したことがない人の方が、したことがある人よりも少ないのではないかと言える状況です。

このように、世界中でインターネットが利用でき、またニーズがあるにも関わらず国内だけでECサイトを運営しているという企業はまだまだ多い状況です。

しかし、世界中に自社の商品が販売できるとしたら、顧客数も売上も今以上に増やすことが可能です。

そこで今回は、国を超えて商品を販売する、「越境EC」に関してどのような点に気をつけるべきなのかを説明したいと思います。

そもそも越境ECとは?

越境ECとは、インターネット上のオンラインショップやオンラインプラットフォーム経由で、国境を超えて商品を販売することです。

例えば、アマゾンや、LAZADA、ShopeeなどのEマーケットプレイスで出店し、国際的に海外との販売をすることを指しています。

タイで人気のEマーケットプレイス「Shopee」
引用元: https://shopee.co.th/

越境ECは、単に商品を販売できるというメリットだけではなく、外国における市場開拓の足がかりとすることができるメリットがあります。

また、すでに競合がたくさんいる国内市場だけではなく、外国での新しいターゲットを獲得するチャンスとすることも可能です。

タイの越境EC状況は?

Digital Council of Thailand (DCT)による調査では、東南アジアの中で2017年から2019年にかけてEコマースが最も盛んな国は、タイだと報告されました。

タイで人気のあるEマーケットプレイスサイトであるLAZADAでは、7,500万点の購入商品のうち、なんと80%が中国からの商品だったと言われています。タイでのEコマースの大部分を越境ECが占めているということがお分かり頂けるのではないでしょうか。

参考) https://www.bangkokbanksme.com/en/cross-border-e-commerce

コロナでEコマース市場が成長

他の国と同様に、新型コロナウイルス対策のための外出自粛がきっかけとなり、オンラインでショッピングを体験したことがない人の多くがEコマースの世界に足を踏みいれました。

結果として、タイのEコマース市場も非常に盛んになり、2020年のEコマースの市場規模は、2200億バーツまでの伸びる(2019年比、35%増)のではないかと予想されています。

越境ECで成功するための忘れてはいけないポイント

ここまで読んだ方なら、タイでの越境ECはとても魅力的に映るのではないでしょうか。

しかしタイで越境ECを始めようと思っても、どんなことに注意すれば成功できるのかわかりませんね。

そんな方のために、私が注意点をまとめてきましたので一緒に見てみましょう!

■越境ECで絶対NGなものは「セッカチ」

越境ECをするなら、もちろん売り上げが欲しいですよね?

しかし、日本からタイへ進出するブランドがまずしなくてはいけないのは、認知度を上げることです。いくら日本で有名なブランドでも、タイで知られていないのであれば、ブランドのストーリーや、特徴などを知ってもらうことが必要です。

日本のブランドがよく直面する問題に、日本語のブランド名がタイ人にとって発音が難しく、なかなか覚えてもらえないこともあります。こういった点も、マーケティング活動を通じて、タイ人に覚えてもらうようにすることが必要です。

■プラットフォームの選択

ブランドのターゲットに合ったプラットフォームを選択することはとても大切です。
なぜなら、お客様になってくれる人が簡単に見つけてくれるからです。

タイ人がECプラットフォームとして使用しているプラットフォームランキング

1位 ソーシャルコマース(SNSプラットフォーム経由の電子商取引)…40%
2位 Eマーケットプレイス上…35%
3位 電子小売店…25%
(参考:PricezaのQ2‐2020年のECレポート

■タイ人消費者とのコミュニケーション

タイ人とのコミュニケーションを取るためには、使用言語も絶対にタイ語でないといけません。

しかし、タイ語で書いてあればオッケーというわけではありません。なぜなら、せっかく頑張って作ったコンテンツもタイ人にウケないと意味がないからです。ブランドがタイ人の消費者を理解し、タイ人のインターネット上の文化、流行りのトレンド、インサイトをちゃんと理解した上でコミュニケーション戦術を立てる必要があります。

■決済方法

Eコマースで商品を買おうと思ったけれど、決済方法が不便で止めた経験はありませんか?

日本人と違って、タイにはタイ人が馴染んで好んでいる決済のやり方があります。例えば、タイでは銀行のオンライン振り込みが流行っており、手数料無料で便利な方法があるため、タイ人ユーザーが好む決済方法を取り入れる必要があります。

タイ人が使用している決済方法ランキング

1位 銀行振り込み(オンライン振り込みを含む)… 43%
2位 クレジットカード … 38%
3位 着払い … 17%
4位 その他 … 2%
(参考:https://www.twfdigital.com/blog/2019/11/thailand-e-commerce-stats-2019-by-priceza/

■タイ人の消費者からの問合せ応対

タイ人にオンラインで商品を販売したいならば、商品に対しての問合せに答えてくれる管理者が必要です。

タイ人の消費者は、ものを買う前によく質問をコメントしたり、チャット・メッセンジャーに質問を送ったりします。タイで大人気のEマーケットプレイスShopeeとLAZADAも、このチャット機能があります。そのため、ちゃんとコミュニケーションが取れて、商品に対する理解がある管理者を用意しておかないといけません。

また、マーケティング手法を改善するために受けた質問をデータ化して、定期的にトレーニングやFAQ(よくある質問)をアップデートすることがおすすめです。

■ タイ人が好きな機能を活かして、売上につなげる

タイ人に人気で、マーケティング効果のある機能を利用して、ブランドを知ってもらうこともおすすめです。

例えば、ライブ配信やInstagramのストーリー機能などを使えば、ブランドの独特でクリエイティブなコンテンツでタイ人消費者から注目を集めることが出来ます。

ライブコマースについては、こちらの記事も参考にしてみてください。

■ 郵送方法、返品や商品変更のポリシーチェック

タイの物流システムでは、発送商品の故障などの郵送問題がたまに発生します。そういった問題に対応するため、ブランドは前もって返品や商品変更などについての明確なポリシーを決めておかなければなりません。

■ コピー商品をチェック

もし自社ブランドを越境ECで販売するなら、Eマーケットプレイス上で自分のコピー商品が販売されているかどうか、よく確認しないといけません。もしコピー商品がたくさん売られているとしたら、あなたのブランドに間違いなく支障が出ますので、チェックしましょう!

■ 法律・税務について

タイのオンライン上での販売に関する法律と税務上の留意点ついての知識は不可欠です。例えば、課せられる関税や付加価値税(VAT)、電子決済に関する法律、個人情報の取扱に関する個人情報保護法などの事前確認は念入りに行いましょう。

タイで越境ECをやるための確認リストをチェック!

タイのEコマース市場は、外国から見てもとても魅力的な市場と言えるでしょう。しかし、タイで越境ECに参戦する前に、たくさんのインターネット上の商品からタイ人に買ってもらうためには、タイならではのECのやり方をよく調べてマーケティング戦略を立てなければなりません。

越境ECを始めるためにするべきことを、簡単にリストにまとめましたので活用してくださいね。

  • タイ人にブランドを知ってもらうための認知度アップPR
  • プラットフォームの選択
  • タイ人のインサイトを元に作成したコミュニケーション
  • 決済方法の理解
  • ユーザーからの質問・回答の準備
  • タイで人気の機能で売り上げへつなげる戦略構築
  • 郵送方法、返品・法品変更ポリシー
  • コピー商品へのチェック体制
  • 法律・税務についての理解

やることは少なくありませんが越境ECに取り組んでみたいという人にとって、今はチャンスです。また、パートナーが必要な時はクリスクにもぜひお声がけ下さい!

(編集:きたざわあいこ)

※本文内で引用されている資料・データ、登場する人物の所属名・役職名などは掲載当時のものです。

東南アジアにおけるSNSを活用したマーケティングをサポートします。お気軽にご相談ください。

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この記事を書いたのは

クリスク・タイ スタッフ
子供の頃から日本文化に触れて育ち、中学生で日本語学校に通い始めた生粋の日本マニア。北海道大学・イギリスの大学院への留学を経てクリスク・タイへ入社。公私にわたってデジタルマーケティングに携わる。趣味は読書、コンサート鑑賞、ゲーム。最近はゲーム実況を見ることにもハマっている。

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