台湾で越境ECするなら必須知識！セールシーズン情報まとめ

こんにちは！クリスク・ジャパンの劉（リュウ）です。

台湾でのオンラインショッピングの売り上げは2020年以前から毎年増加していたものの、コロナ感染拡大をきっかけに成長ペースが加速。
2021年には過去最高の売り上げを達成しました。

台湾のオンラインショッピング市場が盛り上がるにつれ、ECサイトのユーザー数や利用額も更に増えることが想定されます。

そこで今回は、台湾EC市場に参入する前に押さえておきたい、台湾のセールシーズンをご紹介します。現地の文化に基づくセールシーズンを理解した上で有効な販促手法を用いて、今の台湾のEC市場成長の波に乗りましょう！

台湾の年間セールスケジュール

重要な台湾のセールシーズンを以下にまとめました。
※台湾は旧暦行事を重視するため、旧暦由来のセールは毎年日程が変わります

• 1月中旬〜2月上旬：旧正月セール
• 6月：端午節のギフトセール
• 8月：お中元バーゲン
• 9月下旬〜10月上旬：中秋バーゲン
• 10月〜11月：デパート年度セール
• 11月11日：独身の日

近年は越境ECサイトの影響を受け、海外のセールシーズンも取り入れられていますが、台湾のセールはほとんどが祝日と合わせて開催されます。
日本と同じ祝日や行事でも、台湾では一部違う時期に設定されており、その時期に合わせたセールや催事もあります。
※例：入学式は9月上旬、父の日は8月8日、こどもの日は4月4日など

ここからは、それぞれのセールシーズンのポイントを詳しくご紹介します。

旧正月セール：1月中旬〜2月上旬

旧正月は、日本で言う年末年始にあたります。学校の冬休みの開始時期も旧正月期間と合わせて調整するほど、台湾人にとって最も重要な祝日です。旧暦に基づくため毎年の時期は変わりますが、だいたい1月中旬から2月上旬です。

日本のお正月のように、台湾でも旧正月を迎える前に必ず大掃除をします。さらにボーナスも旧正月休みの前に支給されます。

そのため、この時期は家電、家具や車など高額品のニーズが高く、服や靴なども購入されるため、そこを狙ったセールが行われます。

また、お歳暮の時期でもあるためギフトセールも人気です。

そして、旧正月連休は一年で一番長い連休（最低6日間）であるため、エンターテインメント系のオンラインゲーム、ゲーム機、音楽やドラマ配信などのストリーミングサービスのセールも多いです。

ちなみに、台湾人は家でおせちを食べることが多い一方、レストランでの外食やリゾートでの一家団欒も多いです。そのため、旅行商品や宅配おせちの予約も人気です。実際、筆者の家族は今年のおせちを台湾の大手ECサイトで予約しました。

お中元バーゲン：8月

台湾のお中元は旧暦の7月から1ヶ月かけて行われます。
この期間には結婚、引っ越しなどのお祝いごと全般や、家や車の購入などがタブーとして避けられます。一方で、日本ではお盆に行われている、ご先祖様の霊をお迎えする祭りを盛大に行います。

会社や家の前にお肉、お魚、果物、飲み物、お菓子などを並べてお供えするため、お供えのためのバーゲンセールが開催されます。

中秋バーゲン：9月下旬〜10月上旬

中秋節は旧暦4月の清明節と5月の端午節と合わせて、台湾の三大祝日と呼ばれています。

他の国の中秋節と異なり、台湾で中秋節といえば焼肉です。一家揃った焼肉の風景は普通ですし、会社でも焼肉大会を行います。また、営業先にギフトを贈る重要な時期なので、ECサイトでのバーゲンもよく開催されます。なお、中秋のバーゲン商戦は大体1ヶ月前に始まります。

デパート創業祭セール：10月〜11月

デパートの創業記念セールは台湾のデパート業界で年間最大のセールとされており、毎年大きな話題になります。
全国のデパートで、おおよそ9月下旬より2週間程度順次開催され、11月末で終了します。

大幅値下げセールだけではなく、車やiPhoneなどの高額賞品の抽選、現金やポイントの還元、購入金額に応じたプレゼントなどの販促イベントも行われます。近年は台湾のデパートやブランドはECサイトでも出店していますので、オンラインショップも同時にセールを行います。

値引き率が大きく、普段セールをしないブランド品もディスカウントされるので、ブランド品、家電、電子製品、高級化粧品などの高額品を狙う消費者が多いです。デパート各社にとって、年間で最も重要な時期と言われます。

ある大手デパートでは、2021年の年度セールの最初の4日間の入場者数がのべ46万人、売上高は過去最高の12.8億NTDを達成しました。

独身の日：11月11日

デパート創業祭セールは主にオフラインで行われますが、毎年11月11日に開催される独身の日は、オンラインショップが盛り上がるセールシーズンです。

元々中国国内で行われていたセールですが、近年は台湾、タイ、ベトナム、マレーシアなどの国にも流入し、年間セールのスケジュールに加わりました。

前夜祭として11月11日の1週間前からセールが開催され、更に11月11日当日に大幅な値下げセールが行われます。高額商品はもちろん、低単価商品でも送料無料やクーポン券発行などの販促が実施されます。

2021年の独身の日では、越境ECの大手ShopeeでiPhone13が5秒に1台売れました（セール開始後2時間の集計）。

まとめ

台湾では一年の中で数回セールが行われますが、特に売上額が高い重要なセールシーズンは、年初の旧正月セール、デパート創業セールと独身の日です。

台湾市場に進出される際、セールシーズンのタイミングや売り上げは必須！また、台湾文化に即した形でのプロモーションも大切ですね。台湾への越境EC進出戦略に興味をお持ちの方は、お気軽にクリスクへご相談ください！

参考）
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（執筆：Liu Tzu-Yi　編集：クリスク海外事業部）