皆さんこんにちは! マレーシアスタッフのりつです。
この前、クアラルンプールのファムトリップ(FAMトリップ)に参加してきました。
Petaling Street Heritage Houseでの集合写真
ファムトリップとは、観光地の誘致促進のため、ターゲットとする国の旅行事業者やブロガー、メディアなどに現地を視察してもらうツアーのことです。
新しくできた観光地やアクティビティなどをもっと知ってもらうために企画する場合もあり、インフルエンサーとメディアは、ツアーのことを記事にして観光地をアピールします。
今回、はじめてファムトリップに参加したので、訪問した一部の観光地や、参加者の様子を紹介したいと思います!
いざ3泊4日のファムトリップへ
今回のファムトリップは、マレーシアの旅行会社GAYA TRAVELとマレーシア政府観光局が中心となって行われました。
メディア露出やインフルエンサーのSNS投稿などを通じて、マレーシア・クアラルンプールの魅力をプロモーションすることが目的です。
今回は3泊4日のツアーで、メディア関係者やブロガー、海外からのインフルエンサーなど35人ほどが参加。人数が多いため移動はバスで行いました。
17ヶ所ほどを巡ったため、全てを紹介しきれませんが、私が気になったスポットも少し紹介したいと思います。
クアラルンプールの中心にある遺産「Rumah Penghulu Abu Seman」
クアラルンプールにある「ルマ・ペンフル・セマン」は、マレーシアの伝統的な古い家です。
この家は1910年〜1930年の間に建てられたものです。元々はもともとケダー州のバンダーハルのカンポン・スンガイクチルにあり、イブラヒム・ビン・セマンという人がペンフルという名とこの家の所有権を継承しました。
残念ながら、ペンフル・イブラヒムには後継者がなく、家は放置され、しまいには、廃屋となりました。
ペンフル・イブラヒムの家族は、この古い家を完全に復元するための方法がわからず、1995年にマレーシア遺産機関(Badan Warisan Malaysia)を介してこの家を売却しました。
1996年5月、この家は解体され、現在の住所、クアラルンプールのジャランストナー2番地に移動されました。家の修復と移転は1997年に完了しました。
家の中は当時の屋敷そのままの様子で、時代を感じさせます。当時、屋敷の一つの部屋は、交番や、裁判所としても使われました。もめ事や決め事があれば全てこの部屋で裁判したのです。
別の部屋は今の時代では見かけないアクセサリーや道具なども飾ってあり、歴史の勉強もできます。
この屋敷はガイドツアーで見学することができます。女性ガイドが英語で紹介をしていますが、とてもわかりやすくて英語が苦手な方も理解できます。
りつは古い建物が好きですが、まさかこんなにしっかりと修復されているとは思いませんでした。この家は相当な価値があると思います!
また、この家は高層ビル群に囲まれた中にある伝統的なマレー屋敷で、そこだけ昔にタイムトリップしたようです。
参加者はどのようなPRをしていた?
参加者はそれぞれのスタイルで訪問した観光地などをPRしていました。インフルエンサーは自分を被写体として撮ることは多く、メディアは景色や物を中心に撮影していました。やはり、それぞれの注目点が違いますね。
<マレーシア・インフルエンサーのInstagram投稿>
<マレーシア・メディアのInstagram投稿>
茨廠街・鄉音館「Petaling Street Heritage House」
マレーシアで最も歴史を感じられるクアラルンプールの中華街「Petaling Street」。
ここは実はマレー、中国、インドなどのさまざまな文化を体験できる有名なストリートです。その中に、中国語の方言や歴史を探索できる展示スペース、「Petaling Street Heritage House」があります。
「Petaling Street Heritage House」の一階は中華料理のレストラン、広東料理や客家料理を楽しめる
このワークスペースの設立者の張吉安(チョン・ジ・アン)さん。彼は13年以上も中国語の歴史や方言の研究をしていました。地元の人から方言の歴史や情報を集めて、大事に保管しています。
インフルエンサーの仕事は映える写真を撮るとことが大きいと思われますが、しっかり説明を聞いているインフルエンサーや、そうでもない人など、そのスタイルは様々でした。
二階には、ペタリン・ストリートの劇場やオペラの発展を詳しく説明した展示があります。
舞台、座席エリア、舞台裏など、過去の時代の景色を再現しており、スペースは小さいですが、たくさんのレトロアイテムが並んでいます。
一階と二階のデコレーションはレトロ風で、インスタ映えする写真スポットとしても良いですね。
展示されているアイテムは1920年から1960年にの貴重な物です。チョンさんはコミュニティからこれらの品物を回収し修復。そして保管しています。
「ここはリサイクルセンターのようなものですが、ペタリング・ストリートの遺産を保管することが目的。収集されたアイテムは、この街の歴史を追体験するために役立ててもらえれば嬉しい」と、チョンさんは語っていました。
チョンさんがやっている活動は前から興味を持っていましたが、本人に会ったら本当に魅力がある方でした、ますます尊敬しました!
マレーシアのファムトリップ・インフルエンサー事情
Escape Room@Time Squareで撮った集合写真
日本人の先輩に聞いたところ、マレーシアのファムトリップと日本のファムトリップとでは雰囲気が全然違うそうです。
日本人は時間に厳しく、例えば少しでもスケジュールが長引いたら、担当者に怒られることもあるかと思います。一方、マレーシアは違います。もちろん長引いても怒れません(笑)
インフルエンサーは写真を綺麗に撮って、最高なキャプションコピーを考えるのが仕事です。プロジェクトの担当者はこのことを理解した上で、ゆっくりとしたスケジュールで進んで行くのです。
インフルエンサーたちが撮影した写真からも、日本とマレーシアの雰囲気が違うのがわかってもらえるとかと思います。一人で自撮りをするより大勢な人達と写真を撮った方が楽しいですね!
いろんな方との素敵な写真がいっぱい撮れて、良い思い出になりました。ぜひまた、ファムトリップ(FAMトリップ)に参加したいです!
(編集・きたざわあいこ)