こんにちは、クリスク・マレーシアのヌルルです。
数年前から「越境EC」という言葉をよく聞くようになりましたが、クリスクのマーケティングコラムを毎週読んでくださっている皆さんの中で、越境ECをされている方はどれくらいいらっしゃるでしょうか。
などの点から、「越境ECの出店は簡単だ」と思われる方もいるかと思います。
しかし出店は簡単にできても、実際は現地の市場や販促のトレンドを理解していないと、売り上げを伸ばすのはなかなか難しいものです。
今回は、少しでも皆さんのヒントになるよう、マレーシア市場向けに越境ECをされる際の注意点を紹介します。
東南アジア全体の越境EC事情については以下の記事をご覧ください!
タイ向け越境ECの注意点についてははクリスク・タイのパーが書いた以下の記事をご覧ください!
マレーシア人は、実店舗でも買い物はしますが、実店舗と同じくらいオンラインで買い物をします。
この表は日本人(白線)とマレーシア人(赤線)がどこで買い物をしているかの比較です。
実店舗で買い物をする人の比率は両国でほとんど変わりませんが、携帯電話からの買い物は日本では19%に対し、マレーシアでは42%の人が買い物を楽しんでいることがわかります。
オンラインショッピングが多いマレーシア人に購入してもらうには、どうすればよいのでしょうか?
マレーシア人によく利用しているオンライン・マーケットプレイスに出店をする際の注意事項を6つを紹介していきます。
数百円の違いでも安い方を購入する。これがマレーシア人の特徴です。
同じプラットフォーム内の別のショップと比較をしたり、別のプラットフォームで同様の商品の価格と比較したりして、「お得に」買い物をすることにエネルギーを割きます。
オンライン調査会社Site Giantによると、サイトの滞在時間は「Shopee」が10分24秒、「Lazada」では6分42秒と長時間滞在していることがわかります。
出店準備の際には、御社商品と同カテゴリーの商品がいくらで販売されているか、二つ以上のオンライン・マーケットプレイスで調査しておくことをお勧めします。
参考)https://www.sitegiant.my/malaysia-marketplace-comparison/(※リンク切れ)
価格比較と同じくらい大事なものは、ショップバウチャーです。ショップによってバウチャーの条件が変えられ、いくら以上の購入で10%引き(上限5リンギット)など、販売者側にとって負担のない範囲で設定をすることができます。
後述するプロモーション期間に合わせてバウチャーを設けるなど、ひと工夫をするとマレーシア人消費者の目に留まる商品ページ作りができるでしょう。
2018年から、各オンライン・マーケットプレイスではゾロ目の日に大きなセールを開催することがトレンドになっています。
2019年11月11日に開催されたセールでは、Lazadaに出店している店舗が1分間で3,000個を売り上げたという記録を打ち出し、Shopeeでは人気店が平均で通常の5,659倍のページ閲覧数を獲得するなど、国をあげて盛り上がったセール期間になりました。
現在は11月11日だけでなく、9月9日など別の月でもセールを開催していますし、各オンライン・マーケットプレイスの「誕生祭」もマレーシア人消費者の楽しみな買い物の期間になっています。
越境ですと現地の盛り上がりを感じることが難しいかと思いますが、年間のセール期間をしっかり把握し、乗り遅れずにプロモーションに参加しましょう。
参考)https://epostexpress.com/tw/how-crazy-malaysian-involved-in-double-11-sales/(※リンク切れ)
実店舗で買い物をする時と同様にオンラインで買い物をする際も、店員さんにいろんな質問をしたいですよね。各ショップページでは、その店舗のレスポンス・レート、つまりどれだけの割合で返信ができているかを誰でも見ることができてしまいます。
<Shopeeの例>
<Lazadaの例>
このチャット機能ですが、気を付けていただきたいのが営業時間の設定と言語です。
オート返信で、営業時間をお知らせする機能があるので、チャット対応ができる時間を設定し、レスポンス・レートを下げないように気を付けましょう。
また、マレーシアでは基本的に英語でチャットのやりとりをするのですが、購入者の中にはマレー語や中国語で質問をしてくる場合があります。
その場合に、「すみません、英語でお願いします」と返信をするのも一つの手ですが、販売国にパートナーを持ち、現地の人にチャット対応をしてもらう方法もあります。もちろんパートナーには商品知識の教育をするという手間がかかってしまいますが、レスポンス・レートを気にするマレーシア人向けにはしっかりとチャット対応の準備をしておくことが大事です。
中国から越境販売されている、月に28個売れている人気のお皿は、お皿だけの写真ではなくお料理の写真も掲載されています。
このように、実際にどのように利用できるか購入者にイメージをさせる工夫が大切です。
また、マレーシア人に馴染みがないものなど、商品によっては動画でも使い方の紹介をする方が良い場合もあります。
少し値が張る商品やブランド品は「100% Authentic」であることがわかるようにしっかりと記載することが大事です。販売者側のプラットフォームで100% Authentic Guaranteeという項目にチェックを入れることで、消費者に安心感を与えることができます。
また、「日本から直送」というワードを入れることで信頼感を与えるのも良いでしょう。
今や日用品や食材もオンラインで購入できてしまう時代。
その分出店者数も数え切れないほどあります。実店舗があるお店はオンラインプラットフォームでも出店していますし、実店舗がなくオンライン店舗のみというお店も。
そんな中でどのように販売を伸ばしていくか、現地の人に支持されるようになるか、東南アジアで越境ECのご出展をお考えの際には、ぜひお気軽にクリスクにお問い合わせください!チャット対応やプロモーションなど、御社の商品にあったプランをご一緒に考えていければと思います。