こんにちは、クリスク・インドネシアのジェリーです。
日本では、最近アイドルの応援広告が駅ナカに掲載されたと話題でしたが、ポスターや看板などの屋外広告・路上広告は、その国ならではの特徴が反映されていますよね。
今回は、インドネシアにある屋外、または路上広告はどんなものなのか、紹介していきたいと思います。
インドネシアで屋外広告はどれほど見られている?
下記は、2019年のNielsen調査によるインドネシアで屋外広告を使用する製品カテゴリです。
トップは、インドネシアのタバコ産業(Djarum、Gudang Garam、HM Sampoerna)で1,000ヶ所を超える屋外メディアで広告を掲載。オンラインサービス(Tiket.com、Grab、およびGojek)が600 ヶ所 、携帯プロバイダー(XL、Samsung、Telkomsel)が 300 ヶ所 越えと続いています。
調査データによるインドネシアの11の都市では調査対象の67%が 4時間33分間を平日の屋外で行動しています。ジャカルタ・ボゴル・デポク・タンゲラン・ベカシ(ジャボデタベック)エリアについては、さらに屋外での行動時間が高く、平均4時間45分です。さらに、インドネシアでは、通勤に平均1時間18分かかるためで、 屋外・路上広告メディアはよく見られています。
また、ビルボードと看板だけではなく、インドネシアで注目されるメディア広告は屋外・路上での動画メディア広告です。それは、交通機関広告と個人の車に表示された広告です。 他には、ショッピングセンターや、スーパー、オフィスビルなどにあります。
事例で見るインドネシアの屋外・路上広告タイプ
インドネシアのビルボード、バス、タクシー、駅などの広告出稿費用は、中小企業の広告予算範囲内に設定されています。そのため、多くの中小企業は今でも屋外メディアに自社製品を掲載しています。
インドネシアでは、主に3つ屋外・路上広告があります。
1. ビルボード広告
大きなメディア広告はポスター広告であることが多く、主要なメインストリートでよく見られます。このタイプの屋外広告はブランド認知度を高めるために使用され、ターゲットは、ドライバーと乗客、屋外で行動する人です。
ビルボードを設置するための料金は、製品と非製品広告の2つに分けられます。 製品広告は、非製品よりも高価です。さらに、設置場所によって関税が異なります。
2. ステッカー広告
この広告は、珍しい形状や、通常は広告が表示されないような珍しい場所に広告を出稿するためのものです。例としては、駐車場の領収書の裏、鉄道車両の吊りストラップ、スポーツクラブのロッカールーム内のポスター、スーパーマーケットのカートのハンドル部分のメッセージ広告などがあります。
また、建物の側面に巨大な画像を投影したり、熱気球のガス袋にスローガンを貼るなどの手法も含まれています。
3. バスやタクシーの車体に掲示されるプロモーション広告
このタイプの屋外広告は、バス、電車、空港タクシー、飛行機などの公共交通機関で広告を出します。 最近は、GrabやGO-JEKなどのライドサービスも屋外広告チャネルとして利用されてるようになりました。
車両を広告媒体として使用するドライバーまたは車の所有者は、使用される車両の追跡と、走行距離や広告面積、事前に取り決めた最大距離制限から計算された金額を受け取ります。
Ad Techにより進化している屋外広告
近年では、Ad Techと呼ばれるIT技術を広告産業に活用する取り組みが活発化しています。Ad Techを使用すると、企業は適切なコンテンツを適切なタイミングで適切な対象者に配信できます。
こうした理由から、インドネシアではAd Techによる新しいスタートアップも生まれています。インドネシアのAd Tech企業をいくつかを紹介します。
インドネシアの広告スタートアップ「Stickearn」は、ドライバーが車両の車体に広告を貼り付けることで、追加の収入を得ることができる車両広告サービスを展開しています。 広告の印象を測定するために、Stickearnのパートナーである車両には、各種データを入手するためのアプリが装備されています。そのため、広告を掲載する企業は、オフライン広告から得られるインプレッションの量を示す定量的なデータを取得できます。
車体広告でビジネスを開始した他のスタートアップと異なり、Kartaはバイクに広告を表示することにフォーカスしようとしました。 各パートナードライバーが移動した距離を計算するために、KartaはライダーのスマホのGPSを利用します。Kartaは配車アプリGrab Indonesiaと協力して、Grabのバイクドライバーに広告サービスを提供しています。
まとめ
2020年以降はデジタルマーケティングがさらに進化し、企業の利用が広がると言われています。デジタル広告では、広告を出す広告主がターゲットに合わせて、広告コンテンツをより簡単に早く変更することが可能です。
しかし、インドネシアでは依然として看板や看板などの屋外広告は、企業からの高い需要があるため、 今後はデジタル広告と屋外メディア広告のコラボレーションが増えていくでしょう。
今後はさらにSNSと連動した動きも広がってくるかもしれませんね。
(編集:きたざわあいこ)