こんにちは!
クリスク・インドネシアのタニアです。
日本で広く使われているメッセンジャーアプリ・LINEが、インドネシアも徐々にユーザーが増加していることはご存知でしょうか?
インドネシアでは、2016年までBlackberryメッセンジャー(BBM)が最も活発に使用されていましたが、2017年以降はBBMユーザーは減少しています。
その後、LINE(30%)は、BBM(26%)を追い抜き、WhatsApp、Facebook Messengerに続き、3番目に利用されるメッセンジャーアプリとなりました。
2020年1月現在では、LINEの利用率は50%に達し、WhatsApp(84%)に次いで2番目に多く使用されるメッセンジャーとなっています。(参考:We Are Social)
LINEインドネシアが発表した利用ユーザーのデータをまとめて紹介いたします。
※ジャカルタ、ボゴール、デポック、タンゲラン、ブカシの都市をまとめた略称
大都市圏の若者から人気が高い、という状況は日本と同じですね。
LINEの強みの1つは、公式アカウント機能です。公式アカウントを通して、ブランドは商品の認知を高め、より簡単に消費者にアプローチできます。
では、インドネシアではブランド側はどのようなLINEマーケティングを行っているのでしょうか。
事例と合わせてマーケティングに使える機能なども紹介していきます。
2020年7月にForbesインドネシアのThe World’s Best Banksの第1位にも選ばれたBank Central Asia(BCA)はインドネシア最大の民間銀行の1つ。2019年12月の時点で、約2,200万件の顧客口座を持っているそうです。
BCAのLINE公式アカウントでは、ユーザーに以下のサービスが提供されています。
LINE内ではViraというチャットボットを使用しており、顧客に24時間の問い合わせサポートを提供しています。
近年、インドネシアでもカフェ愛好家は増加しており、Starbucksも大都市で特に人気のコーヒーショップの1つとなっています。
Starbucksインドネシアの公式LINEでは限定のメニューに加えて、毎日割引などのプロモーションが提供されています。
Starbucksインドネシアは、LINEを通じて店舗で直接交換できるクーポンを頻繫に配ります。800万人フォロワーのうち、クーポンの視聴回数は750万件に達しました。(参考: 2020年のLINEインドネシアB2B資料)
さらに、公式アカウントの店舗検索や注文画面にもつながっているため、インストアピックアップとドライブスルーの利用者のみですが、LINEから注文することができます。
このデリバリー機能については、GrabFoodやGoFood(オンラインデリバリーサービス)の選択肢もあります。
Grabは、東南アジア初の「デカコーン」スタートアップです。
Grabインドネシアは、バイク(GrabBike)、車(Grabcar)、タクシー(GrabTaxi)、宅配便(GrabExpress)、フードデリバリー(GrabFood)、カープーリング(GrabHitch Car)などのオンラインサービスを提供しており、インドネシア全土の125の都市で利用できます。
Grabの公式アカウントでは、GrabFoodのサービスをフォーカスしています。利用できる機能は、GrabFoodのプロモーションと近くにあるレストランの検索機能です。
レストラン検索機能を使用するには、まず位置情報の共有を許可します。すると、近くにあるすでにGrabのパートナーとなっているレストランやお店のリストを受け取ることができます。
レストランを選択すると、ユーザーはメニューを表示し、Googleマップを介してレストランの位置情報を取得できます。
大手ブランドだけでなく、オンラインショップなどの小規模事業者なども公式アカウントをマーケティングのプラットフォームとして使用し始めています。
通常、LINE IDをオンラインショップのウェブサイトやInstagramに載せます。
商品やプロモーションの告知だけでなく、顧客は注文や問い合わせなど、管理者と直接チャットもできます。さらにタイムライン機能から価格表やカタログを投稿することもできます。
LINEはメッセンジャーアプリとしてだけではなく、多様な機能で便利で多目的に利用できるアプリになりつつあります。
インドネシアでは、まだWhatsAppユーザーほど多くはありませんが、LINE ShoppingやLINE Jobsなどの機能は非常に興味深く、これから更にユーザー数を増やす可能性があります。
公式アカウントではLINEのマーケティング機能を利用できるため、インドネシアでのオンラインマーケティングを行うためには欠かせないツールとなってくるでしょう。
(編集:きたざわあいこ)