こんにちは!クリスク・インドネシアのゲンです。インドネシアから現地の最新ニュースをお届けします!
2023年10月2日、インドネシアのジャカルタ - バンドン間を結ぶ高速鉄道が開通しました。
インドネシアのジョコ・ウィドド大統領による事前試乗の様子
日本の新幹線にそっくり!?
今回、東南アジア初の高速鉄道がインドネシアで開通したことで、自分の周りを含めたインドネシア人の間で大きな話題になっています。
この高速列車は「Whoosh」と名づけられました。「Whoosh」は「速っ!」の英語のオノマトペでもあり、インドネシア語の「W aktu H emat, O perasi O ptimal, S istem H ebat(時間を節約でき、最適な動作で、素晴らしいシステム)」の略でもあります。
2015年に計画が発表されて以降、高速鉄道の開発は中国との合弁会社KCICによって進められました。既に中国で実績のあるCR400AF型車両は、最大時速350kmと、インドネシアの既存の鉄道 の4倍以上ものスピードで走行します。 (中国製の車両ですが、日本大好きな自分としては形が新幹線にそっくりに見えたので、日本とお揃いだ!と嬉しくなりました)
計画部分を含むインドネシア高速鉄道の路線地図 (Gunawan Kartapranata - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0 )
高速鉄道が結ぶジャカルタとバンドンは、共にインドネシアの主要都市です。
首都のジャカルタは言うまでもありませんが、実はバンドンもジャカルタ、スラバヤに続くインドネシア第3の都市。標高が高く涼しいバンドンは、避暑地としてインドネシア人に人気です。そして、有名な大学を多数擁する学園都市としての一面も。
「Whoosh」は、そのバンドンとジャカルタ間の距離約149.2km(※参考:東京駅〜軽井沢駅間が146.8km)をわずか40分前後で移動できます。2都市間の移動が非常に便利になりますね。
車内の様子と気になる運賃は?
「Whoosh」には約600人が乗車可能です。10月の開通前に、お試し期間として無料で乗車できるキャンペーンが開催され、2週間で延べ38,900人が乗車しました 。
モダンな車内には親切な客室乗務員さんが控えています。キャビンノイズ低減機能により、高速走行による振動もさほど気にならないよう。また、障害者用の特別室もあります。
そして、客室にはテレビモニターが1両あたり数台設置されています。現時点ではこのテレビや駅のサイネージへの広告枠は販売されていませんが、ここで広告展開出来るようならエグゼクティブビジネスマンやプチ富裕層への有力な媒体の1つになるかもしれませんね。
(イメージ画像)
乗車チケットは現在IDR 300,000(約2,880円)〜で販売されています 。この価格は普通のインドネシア人にとっては少し高いと感じるものの、出張のあるビジネスマンや、特別な体験をしたい旅行者にとっては現実的な範囲の金額でしょう。
そして、公式の「Whoosh」アプリ 経由でプレミアムエコノミークラス(普通席)がIDR 150,000(約1,450円)で購入できるプロモーションも実施中。アプリはチケットの予約・購入の他、QRコードを介した予約確認や乗車券機能も有しています。
乗客にも好評?
インドネシア人の知人・友人から、実際に乗車した感想を聞いてみました!
まずは、20代の男性から。
駅の様子(筆者の友人による撮影)
次に、50代の女性の声です。
今後、人々の足として、ますます便利になることが期待できそうですね!
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(執筆:Juergen Donggala 編集:クリスク海外事業部)